先々週のこと。
足の付け根が痛むので「?」と思い見てみると、オデキらしい物を発見。
すぐに治るだろうと2~3日放置していたところ、治るどころかぐんぐん痛みが増していった( ゚д゚ )。
公立の診療所へ行く
さすがにこれはマズイと思い、ドクターに診察してもらうべく、近所にあるHealth Center ヘルスセンター(総合診療医がいる公立の診療所)へ足を運んだ。
今年に入ってから、このヘルスセンターへ行ったのは初めて。
このヘルスセンターや国立病院では、受付でマルタのIDカードを提示すると自己負担無しで診療が受けられた(去年までは…)ので、前回同様IDカードを提示すると…
受付の人がムスッとした顔で「前回の保険料支払い領収書は?」と、聞いてくる。
「えっ、保険料支払い領収書!?…今、手元にありません。今までIDカードのみでOKだったのですが、何かシステムが変ったのですか?」と、質問交じりに答える私。
が、この受付、人の質問に答える気は全く無いらしく、「ふー(怒)。次回からは、絶対に保険料支払い領収書を提示するように。今回はもういいから…。」
とまあ、「今回はもういい」そうなので、無事診察を済ませ、抗生物質を処方してもらったのですが、「保険料支払い領収書」の謎は解けぬまま…。
夫にその話をすると、「えっ?だってIDカード課の人が、IDカードを表示するだけで保険が適用されるって言ってたし。それか、その人ちゃんとIDカードをチェックしなくて、君がEU国籍者の家族だということに気がつかなかったんじゃないの?」
それから、アーでもないコーでもない話し合った結果、受付の人のフテ腐れ具合や全く説明する気の無さから
「きっと機嫌が悪かったので、腹いせにつついてきたのだろう。」
と、ほぼその線で解釈&納得。
診察は無料、薬は自己負担
さて、ドクターに診察してもらうのは自己負担無しと言いましたが、薬代は大体自腹です。
イタリアの医師から処方される抗生物質や痛み止めは、比較的軽い薬でも保険が利いた為、自己負担支払額なんていうのは5ユーロ位なものでした。しかし、ここマルタでは同じような抗生物質が20ユーロもする(◎o◎)!病院内の薬局で扱っている強ーい処方箋薬のみ、保険が利く模様。
まぁ、イタリアは、もんの凄く重税だからな。
あれだけ税金を払ってきたわけだから、出産にかかわる自己負担ゼロのイタリアで出産できたことにとても満足している。
やはり国立病院へ
抗生物質を飲み始めて4日が過ぎる頃。
症状が改善されるどころか、オデキは日に日に巨大化(◎o◎)!痛みが増し始めた…。
もう、これは病院行き。急患口へGO!夫も着いてくる。
緊急それとも一般?
こういった場合、マルタの国立病院(イタリアも同様)では急患扱い。
一般の受付では、その日の診察はまず無理です。
一般の受付は、総合診療医に手紙や検査票を出してもらった後、そこに書かれた内容に沿って診察予約を取る場所なのです。
ですから、その場で何かの処置が必要な場合は、Emergencyです。
急患セクションの受付へ。
追い返されたら嫌なので、実際よりややオーバーに苦しそうなリアクション(イタリア仕込み)で受付に挑む(笑)。
受付で事情を説明して、IDカードを提示すると、
「保険料支払い領収書は持っていますか?」と、受付嬢。
エエッ!!本当に必要だったのー(◎o◎)。
別に機嫌のせいではなく、真実であったらしい(汗)。
まぁ、病院から数歩の場所に住んでいるので、書類を取りに帰ることは簡単。
しかし、私が、「近くに住んでいるので、帰って領収書をとってきます。ちなみに、システムが変ったんですか~?」と、言ったとたん、
「まぁ、いいわ。座って待っていて。」と、受付嬢。
誰も理由を言いたくないらしい…(・_・)。
どんなトップシークレットなの?
数分後、大して待つことも無く、診察室に入る。
「アー、これは腫れちゃっているねぇ。切った方がいいね。今朝は、専門の先生が来ているから、その先生の所へ行って。じゃ、あの看護士さんについて行くように。」と、診察医。
支払い口に連れて行かれる
看護士さんに着いて行くと、支払い口に到着。
以前病院を利用した時も、支払わないにしろ、ここでIDカードを提示した覚えがある。
IDカードを見せる。
保険料支払い領収書の事を聞かれるんだろうなぁ…と、覚悟していたら、
「保険料支払い領収書と婚姻証明証のコピーが必要。あと一時間半で先生が帰ってしまうから、急がないと!」と、係りの人( ゚д゚ )。
婚姻証明証って…、IDに「EU国籍者の家族」とプリントされているのだが、それでは十分ではないのか、プリントされている字が細かすぎて読まなかった読めなかったのか…。
まぁいい。最近(いやこの2年)運動不足の夫が、気持ちのみ全速力で、普通に歩きながらそれら書類を取りに帰ってくれたから。
夫を待つこと15分。全く急ぐ気配も無く帰ってきた(汗)。
係りの人に書類を渡し、やっと専門医の診察室前まで到着。
他にも待っている患者さんがちらほら。
診察室から看護士さんが出てきて、
「あなたは手術(一応)だから、この2人の後ね。」
待つこと30分。
夫に娘のスポーツクラブのお迎えをたのむ。
遂にプチ手術!
その後、待つこと10分。
遂に私の番が来た!
オデキに切り込みを入れることぐらいなんてこと無いさぁ~♪と、気楽に診察室へと入った私でしたが、
廊下にまで聞こえるような悲鳴、いや「うぎゃぁ~(◎o◎)」な声を出してしまいましたよ。
オデキというものは、麻酔無しで切るものなのですか???
ちっちゃい鎌みたいな形の刀ものを手に「は~い、消毒スプレーしますからねぇ♪」と先生が近づいてきたと思ったら、ブサッとやられましたからね。
大人の私、麻酔抜きで奥歯を抜いても我慢できた私が、「うぐぅぅぅ、うぎゃぁぁぁ!!」と、声を上げてしまう恐怖の痛さ。
たまに気弱になると、「心の痛みが~」みたいな発言をしてしまいますが、心の痛みなんかまとめて吹き飛ばすくらい痛かったわよ。
まぁ、麻酔無しだと、施術後の痛みの引きが速いのがグーですね。
診察室を出る頃には、切った箇所は痛いにしろ、すっきり軽やか♪
おわんが2つあるような風景が見える病院の入口付近。
*
マルタの国民保険制度を調べてみる
一昨日、お世話になっている会計士さん(恐らく、私が知っているゴゾ人の中で一番きっちり屋さんの女性)と話す機会があったので、何気に保険制度について訊いてみたところ、
「あっ!それ、保険料支払い領収書のことでしょ!多分、今年に入ってからだと思うけれど、私が経理を担当しているイタリア人の女性やフランス人の男性が、全く同じことを病院で聞かれたみたいよ。理由はよく分からないけれど…。」
そうか、EU国籍の人も訊かれたんだ….。
で、大体想像がつきました。恐らく、IDカードを所持していても、それだけでは税金を払っているのかどうか分からないからでしょう。
IDカードにはICチップが入ったりしていますが、やはり、思った通りそういった細かい情報は入ってないのね…。
以前は保険証が別にあったらしいのですが、今はあるのだか無いのだか…。
気になったのでマルタの国民保険システムについて調べたところ:
【EUもしくはEEA加入国籍以外の国籍を持つ合法的にマルタに滞在する外国人】
自国とマルタの間に協定が結ばれていない限り、マルタでの医療費は有料なのだそうです(えっ、マジで!?イタリアの保険システムはコレだったのでびっくり)。
【EUもしくはEEA加入国籍者】
自分の国の保険が利用できる状態であれば(保険の原資は国によって様々なので、理由は様々。)、その保険証の提示で自己負担無しの医療サービスを受けることができるということ。
しかし、EUもしくはEEA加入国籍者でも、自国の保険証が何らかの理由で無効の場合は話が違います:
- マルタで仕事をして税金や保険料を払っている場合は、自己負担無しの医療サービスを受けることができる。
(恐らく私は、日本人ではありますが、EU国籍者の家族として滞在許可を頂いているので、これが適用されているようです。) - マルタで生活しながらもマルタで保険料を支払わず、且つ、自国とマルタの間に協定が結ばれていないという場合、そのままの状態では無料医療サービスを受けられないそうです。
プライベートの保険に加入するか、もしくはマルタに永住する気であるのならば、その権利を得て証明証を発行してもらわなければならないそう。
とまあ、こんな感じのことが書かれてはいましたが、非常ーーーーーに大まかな情報なので、本気でマルタ移住を考えている方等は、直接公の機関に問い合わせることをお勧めします。
しかし、そうよねー、いずれもIDカードを所持しているわけだから、+書類がないとごちゃごちゃになっちゃうわよね…。
じゃあ、保険証を発行すればよいのに…。
いや、以前はあったのに無くなったということは、IDカードをオールインワンで使うのが目的なんだろうな。まだ目的に辿り着いていないから、結局は書類を持ち歩くことになってしまう…。
そういうことですね。
で、この解釈で正解ならば良いけれど、確信を持てないのが困るところ(汗)。
まぁ、お医者さんや病院に患者として行く機会など、無いに越したことが無いけれどね♪