ゴゾ島の首都ヴィクトリア(またの名をイル ラバト)に聳え立つ大城塞チッタデッラ内には、『オールド・プリズンOld Prison』と呼ばれる、16世紀半ばから20世紀初頭まで使用されていた旧刑務所があります。
とっても小さな刑務所
こちらのオールドプリズン、刑務所と言っても、6つの小さな独房・中庭ひとつ・通路2本で構成される、とても小さな刑務所です。
聖ヨハネ騎士団(マルタ騎士団)がマルタにやって来た直後は、反逆的であったり非道であった騎士団員を収監する反省部屋?として使われていたそうです。
こんな小さな刑務所で間に合ってしまうなんて、取り締まりが甘かったのか、平和だったのか?いや、やはり、人が少なかったからか?
オスマン帝国の来襲(1551年)で島人のほとんどをリビアに連れ去られてしまったという、悲しい歴史のあるゴゾですからなぁ…。
とまぁ、一時は人が殆どいなくなってしまったゴゾ島も、時代と共に人口回復!人が増えれば受刑者も増加!!刑務所パンパンッ(汗)!!!。
19世紀に入り、雑居房の増設(現在のエントランスホール部分)が行われたものの、結局、その数十年後には、受刑者の収容場所を求めて、刑務所全体がチッタデッラの東側へ移転することになりました(~1962年まで使用)。
それからというもの、旧刑務所は、お隣にある裁判所の拘置所として、判決待ちの身柄を収容する場所になったそうです。
見どころは囚人の落書き
実は、このオールドプリズン、小さいというだけではなく、ある見どころがあります。
その見どころとは、
「囚人達が壁や天井さらには床に彫り込んだ落書き」
です。
軟らかいライムストーンの建造物だから、爪で簡単にカリカリできてしまったのでしょうね~♪。
中でも圧倒的に多い落書きモチーフは、船。
船に乗って逃げたかった…純粋に船が懐かしいから…それとも絵といえば子供の頃から船ばかり描いていたからか?
その他、手形やサイン、十字などのシンボルも多くみられます。
などなど、独房内や通路の至る所に落書きが彫られています。
ちなみに、このオールドプリズンは、一カ所に集中して描かれている歴史的落書きの数がマルタで一番多い場所なのだそうですよ~♪
オールド・プリズン詳細(場所・開館日時・見学所要時間・入場料)
オールド・プリズンOld Prison Cathedral Square, Citadel, Victoria, Gozo, Malta
【電話】+356 21 565 988
【開館】月~日 9:00~17:00(入場16:30迄)
【閉館日】12月24・25・31日/元旦/聖金曜日
【見学所要時間】15~20分
【入場】*チッタデッラ内博物館共通チケット
・大人(18 – 59歳): €5.00
・中人(12 – 17 歳)/ シニア(60歳以上)/ 学生: €3.50
・小人(6 – 11 歳): €2.50
・幼児(1 – 5 歳): 無料
* Gran Castello Historic House /Gozo Museum of Archaeology /Old Prison / the Natural Science Museum / the Citadel Visitor Centre への入場が可能