前回、『ゴゾ島内でお引越し1(新居探し編)』からの続き
「天使が舞い降りた」としか思えないタイミングで新居を見つけ、めでたく契約。
即刻、住んでいたアパートメントの大家の娘に、退去の旨を伝えるメールを送った。
前大家の娘に退去を告げたらやっぱりトンチンカンだった
大家の娘からは前回送った「家賃交渉についてのメール」への返信も無いままだったので、数日内に返信がなければ大家に電話(父の方の電話番号は知っている)で伝えるなり大家宛てに手紙(父の方の住所は知っている)を送る。。。という気持ちでメ-ルを送った。
すると翌朝、大家娘から電話がかかってきて近所にいるから5分後に来るという。バタバタ身支度をしていると(寝ていた)、本当に5分後にやってきた(汗)。
大家娘:「もう、本当に出ていく事に決めちゃったの~?」
私と夫:「はい。もう新居の契約も完了しました。この9年間ありがとうございました。とても住み心地の良いアパートメントでした。あと、入居希望者が内見したいという事であれば数日前にご連絡ください(これは大家の権利)。退去までまだ一か月以上あるので自分たちの家具や物がある状態ですが…」
大家娘:「残念だわ~。こんな良い状態で使ってくれていたのにぃ。本当にもう契約しちゃったのぉ?(部屋の中を見て回りながら)」
私と夫:「はい」
大家娘:「この家具はどうするの?こんな大きいの持っていくの大変でしょ(イケアの組み立て式のかなり背の高いクローゼットを見ながら)」
私と夫:「ええっと、どうしようか考え中です…」
大家娘:「そう。持っていかないようだったら連絡ちょうだい。他にも置いていきたい家具があったら言ってね。ええっと、あらっ!ここって寝室とバスルーム3つずつあったのね!2つだと思ってたわ!!ヘー広いのねぇ」
私と夫:「はぁ…(別に置いていきたい家具などないんだけどぉ。。。って、間取りを知らなかっただと??)」
私と夫:「あのぉ、このソファ(フェイクレザー製。当時の値段は敷金で賄える額)はこのアパートメントにあったものなんですけど…」
大家娘:「あらそうなの?」
私と夫:「??。。。かなり傷んでしまったので、弁償する必要があるかと(敷金で賄うという意味で)…」
大家娘:「うーん、あなたたちの敷金額って、最初の契約時の家賃一か月分よねぇ?ちょっと足りないんじゃないかしら」
私と夫:「あーでも、このソファの値段って〇〇〇ユーロでしたよね?」
大家娘:「。。。あ、そ、そうね。じゃ、内見に人が来るようだったら連絡するから」
私と夫:「はい…」
という具合に、突如ダッと来てスゥーっと去っていった。
大家娘が何を考えているのか?何をしたいのか?実際の所はわからない。
ただ、私が受けた印象から憶測すると、
大家娘は
- 大家の仕事は面倒でやりたくないけどお金は欲しい(これはヒシヒシと伝わってきた)。
- 数年前に近所の病院内に医療大学ができてからというもの外国人学生が大勢やってくるので、もはやアパートメントの入居希望者が途切れる心配は無い。ファミリーに長々と居座られるより学生相手に1~2年周期で入居者を変えた方が、その都度家賃も上げやすいし気楽(きっと不動産屋を通さずに入居者を見つけるコネもあるのだろう)。
- 学生相手に貸すつもりなんだから、もちろんオール家具・器具付きアパートメントとして貸し出すわけであり…だから、お前らの家具・器具もそのまま置いていけ(私様が楽だからってか?)。
こんな感じ(汗)。
2については昨年から何となく心配していたので「ああ、やっぱりなぁ」という気分(憶測だけど)。
私たち家族が引っ越してきた9年前、このアパートメント・ブロックの他の部屋(3室)にはそれぞれ、イングランド人女性、オランダ人女性、スコットランド人女性が住んでいて、3人とも年金生活者だった(思えば平和な日々だった)。で、まぁ、ここ数年の間にイングランド人女性が亡くなり(その部屋には又もやイングランド人年金生活者が入居)、オランダ人女性が老人ホームに移り(その部屋にはマルタ人家族が入居2年後に退去)、そして去年の夏、スコットランド人女性も亡くなった。。。と、そのあたりから入居者の入れ替わりスピードが速くなってきた(スコットランド人女性が住んでいた部屋は、この1年間で2回も居住者が入れ替わった)。2年間だけ住んでいたマルタ人ファミリーが退去時に大家と言い争っていたのも気になったし(マルタ語だったから内容は分からなかったけど)。
3については、あからさまに私たちの家具をチェックしていたから、そりゃわかる(一応憶測だけど)。
で結局、ソファのこともあるし(敷金で賄えるはずだけど)、イケアの背の高いクローゼットは置いていくことにした(あまりにデカくて新居に置く場所無かったのが一番の理由)。が、大家娘的にはクローゼットの一つくらいでは物足りなかったらしく、その一か月ちょい後の退去時、既に私たちの物が無くなっている状態のアパートメントの中を見て
大家娘:「あれっ!?あの白い机はどこ!」
私(私一人だった):「(はてな?)ああ、あれ私の机ですから」
大家娘:「あらっ!?あのベッドサイドテーブルは?カーテンは?ランプシェードは?」
私:「全部私たちの物ですが」
大家娘:「そ、そうだったかしら」
私:「。。。(なんなら買った時の領収書もありますけど)」
大家娘:「あらぁ、壁に飾ってあった絵もとっちゃったのぉ」
私:「。。。(無理に会話をしようとして空回りしてパニックになって変なこと言ってるの?それとも確信犯?にしてもトンチンカンすぎるよなぁ…やっぱり最強の天然:汗)賃貸契約書に借りた時の状態で退去するよう書かれていたので、壁掛け金具は全部取って、壁穴もパテ埋めしてペンキを塗っておきました(額や絵を置いていかないのはもちろんのこと)」
私:「あ、そうだ!この黒い机いりますか?(処分しようと思っていたものの、分解するのが面倒くさかったので、大家娘がOKと言えば置いていこうと思っていた)」
大家娘:「あらそう、置いていってもいいわよ(ほしいそぶりを隠せない上に高飛車)。次の入居者先生だから机が必要なのよ。本当はあの白い机が良かったみたいだけど…」
私:「。。。(あー、次の入居者、あの白い机付きのアパートメントだと思っているのかぁ。この女〈頭の中で言葉使いが荒くなる〉、内見の時どんな説明したんだ?って内見の時この人一度も来てなかったわ。不動産屋と内見者しか来なかったわ。そういえば、結局不動産屋に頼んでいたなぁ、不動産屋に払う仲介料浮かせる為のコネとかないんだー。もーどうでもいいけど)」
大家娘:「キッチンの棚の中は?」
私:「一通り掃除しましたけど…」
(ここで電球を買いに行っていた夫が帰ってくる)
大家娘:「あらっ!?ここに電子レンジなかったかしら?」
私と夫:「(だから!)あれは私たちが買ったオーブン・電子レンジです。前から伝えているように(大家父にも娘にも何度も言った)、このキッチンのビルトインオーブンは入居当初から故障していて一度も使ったことが無いんです(大家父は壊れていないと言い張ったが)」
大家娘:「そうなの…フォークやナイフ、鍋は?」
私と夫:「(だから、もうっ!!)全部自分たちの物を使っていました。このアパートメントに元々あった家具は、テーブルにイス6脚、ソファ1台・シングルベッド2台、ダブルベッド1台、クロ-ゼット小2つ、クロ-ゼット中1つ。家電は冷蔵庫、洗濯機、ビルトインの食器洗い機、ビルトインオーブン、ガスコンロ(湯沸かし器とかシャワーとか蛇口とかも言ったほうがよいのか?)。ガスコンロは2年前の夏に壊れてしまい、でもあんな状況(大家父は大病で入院していた)だったので、自腹で交換しておきました(本来は大家に請求できるがもういい)。洗濯機は、私たちの入居後2か月で動かなくなった(大家父は壊れていないと言い張った)のがランドリールームにあります(自分たちで買った洗濯機は新居にもっていった)」
大家娘:「はー。もー忙しくなるわぁ。色々買い揃えなくちゃいけないし」
私と夫:「(しらんがな。早く解放して)あはは。長い間お世話になりました~」
大家娘に鍵を渡して終了。
無事退去
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さよなら、イケアの背の高いクロ-ゼット
う~む。同じアパートメント・ブロックに住んでた方々が亡くなられた後その方たちが所有していた家具・器具(使える状態)は今もそれぞれのアパートメントで使われていることは私も知っているが、そういうことが続いていると、大家側は「アパートメントを去る時は家具・器具をそっくり置いていくのが普通」と考えるようになってしまうのかなぁ?でもね、
私達まだ死んでません!生きてます!!家具も器具も持っていきます!!!
以上。
後日聞いた話によると、なんと、次の人の入居日は、私たちの退去日の二日後だったそうだ(諸々のメンテナンス無なのかしら:汗)。
次回、『ゴゾ島内でお引越し3(引越し編)』へと続く
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