今回は、前回の『ゴゾ島内でお引越し2(退去編)』と同時期に起こっていた裏物語…いや、引越し編なのだから、こちらが表の物語のような(汗)。前大家娘の行動がトンチンカンすぎたゆえ、つい退去話を先に書いてしまいました。というわけで、時間順的には(ゴゾ島内でお引越し1(新居探し編))からの続きです。
引越し屋さんを探す
引越しはイタリア時代も含め3回目。でも、引越し屋さんを利用したのは今回が初めて。
過去2回の引越しの頃は、自分たちも今より若くて元気だった。なんだかんだと引越し屋さんに頼まずにこなしてしまった。が、もうそんな元気は無い。
5月に新居探しを始めた当初から、大きすぎてうちの車には到底入らないフリーザー(コロナ禍 が問題になりだしたころ夫がパニックになって買った。結構べんり)、洗濯機、大量のイケアの本棚(もはや分解~組立をしたくない)だけでも、引越し屋さんに頼むと決めていた。「大きい/重い/大きくて重い」ものを自力で運ぶのはもうムリ!
って、「なぜに自力でやるやらないにそんなに拘るの?」とお思いでしょう。「さっさと全部引越し屋さんに任せしちゃいなよ!」と言いたいでしょう。ですがね、大雑把でいい加減な環境(ゴゾに比べたら北イタリアなんてきちんとしているようにも感じる)に長年身を置いていると、「信用できない・期待できない癖」がついてしまうわけで…。引越し屋さんに頼むにしても、まずは「適当な扱いで家具を壊されるのでは…?」というネガティブな思いが浮び、「やはり無理してでも自分たちで運ぶべきでは?」という考えに行きついてしまうのですよ(汗)。
引越し屋さん探しもやはりフェイスブックだった
ゴゾ島の引越し屋さんは、ハシゴ車を使って窓から家具等の出し入れをする「リフティング・サービス&リムーヴァルズ(Lifting Services & Removals)」等と呼ばれている。この「ハシゴ車を使って窓から出し入れ」は、集合住宅が多いイタリアやフランスでもよく見られる方法で、隣同士の建物が密着している・エレベーター狭い(もしくは無い)等のことが多い住宅事情を考えれば、「通りに面した大きめの窓から出し入れ」が理に適うのだ。
さて、そのハシゴ車サービスをしてくれる業者を探さなければならなかったわけだが、以前から青っぽいハシゴ車を近所で見かけることがあり、住んでいたアパートメントの上階の人も引っ越しや家具購入時にそのハシゴ車サービスを利用していたので「きっと評判の良い業者なのだろう」とは思っていたのだが、どうにもこうにも名前が思い出せない(汗)。グーグル検索してみたが、なぜかあの青いハシゴ車は見つからない…そして、ハッと思い出した。
ゴゾ島ではとりあえずフェイスブックで検索するべし
ホレッ!あの青いハシゴ車の業者のページが一発で見つかった。さすがフェイスブックINゴゾ島。
予想外にテキパキと青いハシゴでの引越し日が決まる
早速、「青いハシゴの引越し屋さん(匿名)」に電話をかける。
もはや、新居探しで不動産屋に電話をかけるかどうか臆病になっていた私ではなくてよ!
先ずは電話で自分は何処に住む何者で何がしたくて何が必要かを告げ、その後、SMS かWhatsAppに詳細を書いて送る。口で説明すると長くなったり分かりにくいことは、相手も「それは書いてくれ」と思っていることが多いので、最終的に「あとのやり取りはメッセージで」となるのだ。
電話での自己紹介無しにメールやメッセージの返信は期待できないという事は、不動産屋とのやり取りでよー----く分かった。
時には、電話で全部説明しなければならない場合もあるし(役所とか銀行とか。電話前にテンパるのはそのせい)、電話が通じないことさえあるけれど(汗)、電話番号がわかるのならば先ずは電話です。
で、「青いハシゴ~」に話を戻すと、無事、ボスであるD氏と電話で話し自己紹介→WhatsAppで詳細のやり取りができ、翌日には見積もりをしに来てくれた(約束の時間通りに)!
D氏は、引越し日、見積額(お安い!)と料金システムの説明、役所でハシゴ車やトラックの駐車許可をとる必要があるとか、家具はどういう状態にしておけばよい等の諸々を、15分位でテキパキと決めて帰っていった。
新居の写真を見せると、「ああ、この家知ってる。2階のランドリールームに洗濯機を運んだことがあるよ」と言っていた。
なかなかの好印象。さすが青いハシゴ、近所で頻繁に目にするだけはある。
でも、期待しすぎは禁物(信用できない病)。
引越し開始
当初、新居のカギは8月15日にもらえる予定だったが、新大家さんのご厚意により、2日早い8月13日にカギを頂けることになった。
青いハシゴの引越し屋さんが「大きい/重い/大きくて重い家具・家電」を運んでくれるのは8月20日。それまでの1週間で「本・衣類・食器・その他諸々」をできる限り運ぶつもりで、まずは自力引越しスタート。
自力引越しよりも新居の中の片づけ・掃除で大汗をかく
8月13日午前10時、大家さんからカギをもらい新居へ入る。
実のところ、じっくりと家の中を見るのはこれが初めて。内見時はまだ住人がいた為、家全体をさっと見ることしかできなかったのだ。
大家さんからは、「正面玄関・各部屋の壁天井の塗装、水周り・電気関係のメンテナンス、ベッドリネンの洗濯やらは大急ぎで行ったが、まだ掃除が行き届いていない場所があって…申し訳ない」という報告と謝罪があった。それに対して私は、「色々と準備して頂きありがとうございます!掃除なら私がやるから大丈夫です♪」とお礼を言いながら、掃除に関しては高を括っていた。
が、扉を開けてすっとこどっこい!
キッチンの棚や引出し、キッチン脇の物置、階段下の物置の中は、油と埃でベトベトに汚れた物がびっしりと詰まっていた(悲)。家具・道具付きの賃貸ハウスなのだから色々と物があるのは仕方がない。が、汚れすぎよ多すぎよ。掃除が行き届いていないとは聞いていたけれど、もーごちゃごちゃのカオスだよ(惨)。何はともあれ、大家さん、正直に伝えてくれただけでもありがたいです(汗)。
仕方がない。これはもう、内見でさっと見た限りがらんどうであったストレージルームに物を移そうと、裏庭奥にあるストレージルームの扉を開く。
。。。
幸い物で埋まってはいないが、よ~く掃除して、壁にペンキを塗る必要あり。そうでもしなけりゃ物を保管できる状態ではない。
既に荷造りは済ませてあったので、自力引越しは夫と娘に任せ、私は新居の掃除・ペンキ塗り・片づけ~に取り掛ることにした。
先ず、ストレージルームの掃除とペンキ塗りを全速力で終わらせ、それからの4日間、朝から晩まで延々と掃除~片付けを繰り返す。掃除のし過ぎで、たくさん買い込んでおいたゴム手袋全部に穴が開く。人間ってこんなに汗をかくんだ。。。。という位に汗をかき続ける。おでこに何か巻いていないと目に汗が入ってキツイ。ああ、ヘッドバンドってこういう時の為にあるのか。。。でも持っていないからと、タオルやバンダナをおでこに巻く。で、ちょい休憩しながら何となく思いついた「おでこにバンダナを巻いている有名人」を検索したところ、アクセル・ローズと自分の誕生日が同じだった(笑)。
とまぁ、予期せぬ新居の大掃除に時間と体力を持っていかれたものの、その間、夫と娘による自力引越しは順調に進み(彼らも大汗をかいていたようだが)、青いハシゴの引越し屋さんが来る2日前には、新居の大掃除と自力引越しが完了したのでありました。
青いハシゴがやって来るヤァヤァヤァ
8月20日、遂に青いハシゴの引越し屋さんに家具を運んでもらう日がやって来た。
ハシゴを見るのが楽しみ♪
夫は旧居、私は新居で、お互いメッセージを送りあいながら待機。
12:15
夫:「今、D氏と従業員2人が来た。家の前の道には、小型トラックとハシゴ車が停まっている」
私:「了解。続報を待つ」
12:30
夫:「今、家具の移動が始まった」
私:「了解。続報を待つ」
12:45
夫:「ハシゴで家具を運び出し始めた。指示出しでちょっとバタバタしているから、全部運び出して、トラックが出発したら連絡する」
私:「了解。よろしく」
13:15
夫:「今、家具を積んだトラックがそちらに向けて出発した。トラックに全部入りきらなかったから、残りの家具はまた戻ってきて積み込むことになった」
私:「了解!」
13:35
私:「今、家具を積んだトラックがこちらに到着。あれ?ハシゴ車が来てないよ」
夫:「ああ、家具の運び出し第2弾でまだ使うから、ハシゴ車はこっちだよ。なんか、そっちでは階段使うからいらないって」
私:「え、ハシゴなし?」
というわけで、なんと私、ハシゴで家具が移動する様を見れなかったのでした(泣)。その代わり、D氏(強そう)とその従業員たち(細い)の力持ちぶりにびっくりさせられたけど。
ハシゴを使わないのなら階段専用のキャリーカートを使うの(古い階段なので欠ける恐れあり)?という心配も無用、全て手で持ち上げて運んだ。しかも、注意深くスイスイと運んだ。さすが、青いハシゴ(ハシゴは見てないけど)、良い仕事をする!
で、第2弾は大体同じことの繰り返しだったので省略。その後、新居内の家具の移動(ソファとテーブル)もお願いして、見積時に予定していた終了時間15:00ちょい前には全部終了!
支払い時、「物凄く力持ちで驚いた。すごい!」とD氏に言ったら、「これが仕事っすから…」と照れていた。言い方が素朴で高倉健の様だった。
料金リーズナブル(ちゃんと領収書も出してくれたし。しらっと出さない業者もある)、家具や家の破損ゼロ、時間も正確、そして素朴で力持ち。素晴らしい!そりゃ、皆が利用するわけだ。
青いハシゴの引越し屋さんに大満足(ハシゴは見られなかったけど)
\(^_^)/\(^_^)/\(^_^)/\(^_^)/
引越し終了後、夫と娘に、ハシゴの写真もしくはビデオ撮影はしたのか?と訊いたところ、二人ともすっかり撮り忘れていた(汗)。
でも大丈夫♪ その後、青いハシゴの引越し屋さんのフェイスブックページを見たら、数ある投稿写真の中に、我が家の引っ越し風景(ハシゴ車で家具を運び出しているところ)もちゃんとあったから!
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