イタリア人~
楽観的で、お調子者で、明るくて…
まぁ、これは、南イタリアの典型的なイメージであって、ミラノのある北イタリアの人々は案外クール(冷たい)。
しかし、クール(冷静?)なはずの北であっても、本人たちに自覚の無い、いい加減・適当は日常茶飯事なのである。
イタリア人の楽観レベルは、日本人のそれとは桁違い
私の夫はイタリア人。
が、超働き者、規律を守る、妥協を許さない、付け加えてオシャレじゃないと、典型的なイタリア人の枠から外れている。
イタリア人としてマイノリティーすぎる夫は損ばかり...
夫は、イタリア社会でストレスをためやすいタイプだと思う。
法律がころころ変わるイタリアでは、何ごともきっちりは、残念だけど骨折り損。
事実、夫は、「あんなにきちんとやらなければよかった!バカをみた!!」と、頻繁に後悔している。
イタリアという国は、よく言えばフレキシブル、悪く言えばアナーキー。
「まっいっか~」とか、「こんな感じに適当に・・・」 などという、いいかげんな人間の方がうまく生きていける国である。
イタリアにやって来るまで、「楽観的な私には、ラテンの国があっているのかも・・・」と、思っていましたが、
私が楽観的だと?いやいや、私なんかまだまだ細かい細かい超細かい!
イタリア人の楽観はレベル違い。
大らかなのか?どうでもよいのか?結果的に生き上手な友人
夫の大学時代の友人に、「まっいっか~」の達人がいる。
彼は、面白くて良い人だし、友達としては申し分ない。
でも、一緒に仕事をするとなると話は別だな。
このまっいっか~師匠は、何年もの間、家でテレビをみたり、サッカーをしたりのブラブラ生活をしている。
彼の実家は、そこそこの金持ちだ。
だから、特に経済的な心配もなしに、ダラダラながらも規則正しい生活をおくることができている。
健康にもオシャレにも気を配っており、見た限りではダラダラしているようには見えない。
うちの夫のほうが、よっぽどダラしなく見える。
ぱっと見きちんとしていて社交的なので、イタリア社会で一番必要とされるコネにも不自由していな い。
ガツガツしていなくて、ごく自然につつましい生活をしているのだ。
うらやましい生活だぁ。
夫の苛立ちは積もるばかり
夫は何かにつけて、「まったく、この国は・・・。国民の80%が奴(師匠)みたいな人間だから、こんないいかげんな事になっちゃうんだよ・・」と、なげ く。
ということは、80%の国民は師匠のようにあっけらか~んと幸せ生活をしているのであろうか???
80%とは言わないけれど、そういう人が実際多いの かもしれない。
もともと私の思い浮かべていたイタリア人は、師匠(もしくは職人さん)みたいな人だもの。
今日も、夫はイタリア社会の混乱に腹を立てている。
この混乱によって、きっちり屋の夫は不平な思いをし、まっいっか~師匠は美味しい蜜を吸って いるのだから…。
夫の気持ちは十分わかる。
コレでいいとは私も思わない。
しかし、突然すべてがきちんとする日がやって来るのであろうか?・・・もちろんNOであろう。
こんなことを思いながら、「やっぱりさぁー、師匠みたいに、郷に従った方がいいんじゃないの~」と、夫に問いかけてみたところ、すごい剣幕で「NOっ」と返ってきた(笑)。