ゴゾ島にて日本の着物着付けデモンストレーション - ジュンキーナのイタリア→ゴゾ島生活

昨夜、ゴゾ島西部に位置するケンピンスキーホテルにて、富田伸明先生（キモノスタイリスト＆着物デザイナー）による、着物着付けデモンストレーションが行われました。

日本から遠く離れたゴゾ島で着物イベントが行われるというだけでも驚き（もちろん嬉しい）なのに、富田先生の着付けデモンストレーションはその上の↑を行くもので、わたくし只々感無量でした。

日本文化を知りたいという世界中の方々に「本物」を持って日本の素晴らしさを紹介したい

キモノスタイリスト＆着物デザイナーの富田先生は、今迄、国内外にて多くのイベントやショーに参加、２０００本を超える日本のドラマ・映画・ＣＭに携わり、森光子さんら多くの有名女優・俳優さんの着物衣装を担当してきた方です。

その富田先生が、「日本文化を知りたいという世界中の方々に『本物』を持って日本の素晴らしさを紹介したい」と思い、「自分にできることは何か？」と考えて出した答えが、

「今迄ショーや芸能関係の為に制作し実際に使われた作品を、会場の中の数名に服の上から着付けし、その重さや着心地を体感してもらえるようなイベントをやる」

という事だったそうです。

こうして始まったのが、今回ゴゾでも行われた着物着付けデモンストレーション。

兎に角、冨田先生は、「出逢ってよかった」と言われるキモノスタイリスト＆着物デザイナーであることを目指しているそうです。

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それでは、「昨夜のイベントで、富田先生の素晴らしい作品を先生の手によって着付けしてもらえたラッキーな方々」の様子を見ていきましょう♪

ちなみに、この方達は、「この着物を着たい人！」と訊かれて一番早く手を挙げた人達（笑）。

銀座ファッションウィークの為にデザインされた作品。

板場京友禅という技法で作られた着物。帯は、歌舞伎の演目「藤娘」の舞子だらり帯。隣にいる男性が富田先生。

チョコレートの香りがする！世界初技法を使った「新作チョコレート染め着物」。香りをかぐ会場の人々。

２年前、日伊国交１５０周年記念の為に、トリノのチョコレートを使ったチョコレート染め着物を世界初の技法で完成、トリノ市長がそれを身に付けたそうですが、２年が経ちさすがに香りが消えてしまった為（汗）、「新作チョコレート染め」の着物を新たに完成させたそうです。

チョコレート染め着物を着付けしてもらい、嬉しそうなマダム。

なんと、一粒１７００円の栃木県産高級イチゴをおよそ１５ｋｇ使って染めた、ほんのり香る「高級イチゴ染め着物」。

一から三番目の着物を着た方々が座る姿。やはり着物を着ると背筋がピンとするのでしょうか。特に三番目のイチゴ着物の方、着付け前がかなりワイルド系だっただけに、着物姿がものすごく可愛いく感じる…ギャップ萌え。

ここで男性の番です。銀座ファッションウィークで話題となった、歌舞伎「勧進帳」という演目で使われる衣装で作った作品。モデルの背がとても高い為、裾がツンツルテン（汗）。

しかしっ、風神柄の手描き友禅ドテラ、しかも渡辺謙さん着用品！を羽織ったら、こんなにカッコよく変身！！浪人侍をイメージしているのか？ヤクザの親分をイメージしているのか？

約１５分という驚異的な速さで舞子衣装を着付けされてしまいました！

全員集合！ちなみに、中央、舞子衣装の方の隣にいらっしゃる白い着物の女性が、廣嶋イヒ子先生。

廣嶋イヒ子先生は、スピード舞子着付けの他スピード大奥着付けもできる数少ない着付け師だそうです。

最初は恥ずかしさからか、着物を着たいと手をあげるのさえ躊躇していた会場の人々も、着付けが進むにつれてだんだん積極的になり、色々と質問も飛び交うようになりました。

自分たちと同じゴゾ民が着付けされている姿に、日本人が着る着物とはまた別の親しみを感じている様にも思われました。

帰り際、ちょっと飲み食いしながら自由にお喋りをする時間があったのですが、皆さん声を合わせて「来て良かった！」と、言っていました。もちろん私も同意見♪

富田先生は、この後クリスマスまでは海外でのイベント続きだそうで、次はクロアチアへ行くとのこと。

先生はとても物腰の軟らかいお茶目な方で、「あのね、クロアチアに『失恋博物館』というのがあって、そこがちょっと面白いんだ♪」と、教えてくれました（笑）。

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・富田伸明先生（キモノスタイリスト・着物デザイナー）のプロフィール

・今回のイベント会場となったケンピンスキーホテルの紹介記事→『ゴゾ島の田舎風景の中で味わう極上のひと時』