日本を出てからの15年間、一時帰国する度に様々な変化がありました(当たり前ですが)。
ポジティブ変化の代表は携帯電話。
「2000年代前半:携帯電話無し〉2000年中期:携帯電話をレンタル〉2000年代後半:日本滞在用のプリペイド式携帯電話(ガラケー)を購入〉プリペイドSIMを購入」と、グングン進化しています。
一方でネガティブ変化を遂げてしまったと思われるものにクレジットカードがあります。
2000年代末期頃のこと、それまで日本でも普通に使用できていた海外発行のクレジットカードが、ほとんどの店で使用出来なくなってしまったのです(泣)。
海外発行カード場合、カード会社への登録情報の確認に時間が掛かるのが原因だとかどうとか…。
何処の店でも支払い不可と言われ、呆気に取られたのを憶えています。アレ以来、日本帰国の際は全て現金。セブン銀行やゆうちょのATMだと現金の引きおろしが出来るとも聞きましたが、出来なかったら恐ろしいので念のため現金持参。便利になった便利になったーと言いますが、全てが便利に向かっているわけでもないんだなぁ。
いまだ海外発行のクレジットカードを思うように利用出来ないのは不服ですが、今回、「有って良かった♪」と感じさせてくれるカード二枚にも出会いました。
Prepaid LTE SIM
コレはですねぇ、有ると無いとでは全く違う滞在になったと思います。それくらい便利でした。便利を越えてうるおった♪
日本でプリペイドSIMを買う予定で来たので、成田に到着してすぐに空港内のモバイルセンターへ行き、容量・使用期間・価格共に一番しっくりきたSo-netのPrepaid LTE SIM 3GB/60日間の標準SIMを購入しました。
3GBで40日間(実際使った日数)、youtubeの短い動画を観たりLINEやfacebookを使いながら、余裕で生活できました。(写真をアップしすぎたせいか?1日半だけ使用出来なくなった時があったけれど)
このPrepaid LTE SIMは、インターネット通信のみが可能で、電話回線を使った通話やSMSは出来ません。更に、SIM利用開始手続きは、専用サイトにて自分でやらなければなりません。
電話やSMSが使えないのはどうかとも思いましたが、インターネット環境さえあればLINEやSkype等のメッセージ・通話機能を使うことが出来るので、特に困ることはありませんでした。むしろ、電話回線が使えてインターネット通信が出来ない方が困ると思います。
また、開始手続きに関しては、「付属の説明書をちゃんと読めば間違いなく出来る!」と、断言します。わたくし、日ごろから物凄く乱雑な説明書に出くわしてばかりいるので、あんなに丁寧な説明書は久々でした(日本では当たり前かもしれないけれど)。
唯一の欠点は、電話回線が使えない=電話番号を保持できないと言うこです…。人から電話をかけてもらう必要がある場合や、必須事項として電話番号を記入しなければならない時などは、不便を感じるかもしれません。
利用可能な周波数体
まず、So-netのPrepaid LTE SIMの対応ネットワークはドコモ(Xi/FOMA)です。この回線を使うためには、以下の周波数(バンド)に対応したSIMフリーの端末でなければなりません。
- LTE(Xi)
・Band1(2100MHz)
・Band3(1.8GHz、東京、名古屋、大阪のみ)
・Band19(800MHz)
・Band21 (1500MHz) - 3G(FOMA)
・Band1(2100MHz)
・Band19(800MHz)
SIMカードタイプ
自分のスマホにあったサイズのSIMカードを選びます。
- 標準SIM
- MicroSIM
- nanoSIM
プラン
容量・試用期間を目安にプランを選びます。
- 1GB、速度制限なし、30日間有効、3240円
- 2.2GB、速度制限なし、30日間有効、4320円
- 3GB、速度制限なし、60日間有効、5400円
追加チャージ(データ容量を使い切った翌日から14日以内のみクレジットカードによる追加チャージが可能。)
- チャージ200M、30日間、1500円
- チャージ500M、30日間、2000円
- チャージ1G、60日間、2838円
利用開始手続き
SIM購入日を含めて14日以内に行う必要があります。
ざっと説明すると…
- SIM台紙
- WIFI環境
- 使用するスマホ
- ウェブブラウザ
- 付属の説明書
を用意して、1、自分のスマホにSIMカードを入れる〉 2、スマホのAPN(接続先)を設定〉 3、スマホのブラウザーを開き、http://www.so-net.ne.jp/prepaid/a/から利用開始手続きを始める。
とまぁ、こんな感じです。
使用後のSIM
こういうSIMというものは「貸与品」扱いということで、サービス利用期間終了後は返却する必要があるそうなんです。ウェブサイトや取扱説明書をよく読むと「使用後のSIMは、この住所にまで郵送して返却して下さい。」と書かれてあるのですが、返却期限などには一切触れておらず…。購入した時もそんな話は全く無く…。
まぁ、返却し忘れた場合は(私)、そのまま大切に保管して置いたほうが良いのでしょう(必要に迫られたら返却するつもり)。
紛失・破損の場合は3000円の罰金が加算されるかもしれないとのことなので、サイズが合わないからはさみでSIMをカットするとかね(ゴゾではやる)、そういうことはしないように(^.^; 。
PASMO
SIMに続き、絶対的に必要だったものが、交通系ICカードのPASMOです。
わたくし、生まれて初めて交通系ICカードを買いました。そして、最寄り駅が京成線なのでSuicaではなくPASMOです。
Suicaのサービスが始まったのが2001年秋ということなので、その当時、既に日本に住んでいなかった私には購入の機会がなかったのですなぁ。今までの里帰りでは、そこまで電車に乗らなかったし、イタリアでもマルタでも買ったことがないし(マルタバスのICカードもそろそろ買わねば。)…。
が、今回は必要、いや必須でした。
実家が都心からかなり離れた場所に引越したため、必然的に電車に乗ることが多くなり、交通費がえらく掛かるようになったのです(汗)。
プラス、何でしょうねぇ、人生の区切りにでも来ているのでしょうか?いや、SNS等の発達で、懐かしい人と連絡をとることが可能になってきたからか?あの人に会ってこの人に会っての機会に恵まれ、日々電車に揺られていました(通勤通学でもないのに)。
種類と購入方法
大人用PASMO(記名・無記名)、小児用PASMO(記名)があり、駅やバス営業所等で購入が可能。大人用PASMO(記名)
- 大人用PASMO(記名): 紛失時の再発行が可能(公的証明書+デポジット500円+再発行手数料510円)
・窓口: 申込書に個人情報記入し、希望の購入金額を支払う。
・券売機: 個人情報を入力し、購入金額を選んで支払う。
- 大人用PASMO(無記名):再発行不可
・券売機: 購入金額を選んで支払う。(個人情報の登録の必要なし)
- 小児用PASMO(記名):紛失時の再発行が可能(公的証明書+デポジット500円+再発行手数料510円)
・窓口: 申込書に個人情報記入、年齢確認のための公的証明書を提示し、希望の購入金額を支払う。
・個人情報
氏名、生年月日、性別、電話番号
・公的証明書
運転免許証/パスポート/身体障害者手帳/知的障害者療育手帳/精神障害者手帳(写真付)/健康保険証/外国人登録証明書(在留カードまたは特別永住者証明書)/学生証(写真付)/社員証(写真付)/住民基本台帳カード(写真付)/運転経歴証明書
・購入金額
– 1000円単位からの購入が可能。
– 購入金額はディポジット500円込みの金額(ディポジットはカード返却時に返金)
– クレジットカードでの購入は不可。
使用開始後
- カード金額が少なくなったら駅のチャージ機で1000円単位のチャージ。もしくはバス車内やPASMOマークがついている店でもチャージが可能。
- 改札を出る前にチャージ金額が不足してしまったら、清算機で不足分もしくは1000円単位のチャージが可能。
- チャージは現金にて。クレジットカードでのチャージは不可。(オートチャージのみ、クレジットカードでの支払いが可能。)
- 残額が20,000円を超えるチャージは不可
- 改札機での他の乗車券や別のICカードとの併用は不可。
ざぁっと、こんな感じです。
大きな違いは、
無記名は個人情報を登録せずに買えるけど紛失時の再発行が不可。
一方、記名は大人・小児共々再発行が可能。しかし、購入時に個人情報(電話番号とか)を記入する必要がある。
と、いうところでしょうか。
今回、自分用に記名PASMO、娘用に小児用PASMOを購入しました。よって、両者用とも個人情報を記入する必要があったのですが、やはりここでも「電話番号の記入」が必須でした。仕方が無いので、又も姉の番号を拝借。領事館に届け出ている日本の緊急連絡先も姉の携帯番号なので、それで良いのではないかと…。
「Prepaid LTE SIMなどを使っているため電話番号を保持していない」多くの旅行者などは、大人であれば必然的に無記名PASMOということかな。そして、子供の場合は、小児PASMOを買うことができないと言うことか?宿の電話番号でもOKと言うのならば別ですが…。微妙。
親がPASMOを持っていても子供が持っていなければ、結局毎回切符を買う作業をするわけだから、面倒くさい。
まとめ
私の場合、この二枚のカードのおかげで、とてもスムーズな日本滞在生活を送ることが出来ました。
強いて指摘すべく問題があるとすれば:
- Prepaid LTE SIM→ 通話はともかく、「個人情報」として電話番号が保持できないのは、時として問題。
- PASMO→ 発券機やチャージ機にてクレジットカードによる支払いが出来ない。 (オートチャージに申し込めば、クレジットカードで引きおとしになるそう)
と、こんなところ。
PASMOの個人情報登録でもそうでしたが、「電話番号を登録する・記入する」という機会は多いのです。クリーニング屋さんだって仕立て屋さんだって、「名前と電話番号を記入してください。」と必ず言いますから。連絡先といったら電話番号なんですよ。メールアドレスではダメなのです。
やはり、日本国内に緊急連絡先が無いとしたら、自分の携帯電話番号が有るに越したことは無いでしょう。
今のところ、こういった短期滞在者向けのプリペイドSIMは、インターネット通信のみが殆ど。「どうしても電話番号が必要!」な場合は、レンタルもしくは日本国内用にプリペイド携帯(今はスマホもプリペイドがあるし)を買ってしまう等、その他のプランを考えた方が良いかもしれませんね。